英語学習

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ここ数年学生さんと英語学習相談を受ける事が多くなりましたが、その中でよく話題に上がるのが「発音」です。

フィリピン留学の学校の中でも「発音にこだわっています。」「当校の講師は特別な発音の訓練をしていて欧米ネイティブレベルの発音を身に付けています。」という事を売りにしている学校もあります。

そもそも現実社会で発音はそんなに重要なのか?

ただ僕のオーストラリア生活8年、フィリピン生活2年、合計10年の海外在住・ビジネス経験からすると、そもそもそこまで発音にこだわる必要があるのか?と感じています。

なぜなら、オーストラリアにも発音がそれほど良くない人はたくさんいますが、彼らの中にはオーストラリアでもしっかりした仕事(病院、役所、税関、市長などレベルの高い職業も含む)に就いている人もたくさんいます。

もちろん、相手に伝わらない位酷い発音では使えませんし、綺麗に聞こえる発音はあり、その方がカッコ良いという事もあります。

ですが、初級者の学生さんが最初から発音に力を入れるのは、使える英語を身に付けるという本来の目的からすると遠回りになると思います。

英語とはコミュニケーションツールに過ぎない

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英語は外国の人とコミュニケーションをとるツールであり、英語を話すこと自体が目的ではありません。

つまり、自分の言いたいことを相手に伝える事ができ、相手の言っていることを理解できれば良いのです。現在英語はまさに世界共通言語と言っても過言ではないレベルとなっており、非英語圏の人たちも英語を使っており、現在では世界で使われている英語の約70%は非ネイティブが使っていると言われています。

英語の発音を気にしている人は世界に殆どいない

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ビジネスの世界でおいても、相手が中国人、ブラジル人、イタリア人であっても英語を使ってコミュニケーションをすることが圧倒的に多くなっており、彼らの多くの発音は英語ネイティブの発音ではなく、中国英語、ブラジル英語、イタリア英語となっていますが、皆英語を自分のものとして組み込み、自信をもって使っています。もちろん、コミュニケーション上全く問題ありません。

彼らと実際に話してみて「僕の英語の発音は・・・」なんて思っている人は皆無です。

インド人などかなり強いアクセントを持つのですが、僕が聞き取れないと言うと「あなたはリスニングスキルが低いのが問題」と言ってくるほどです(笑)

絶対的に正しい発音なんて存在しない

そもそも正しい発音とはなんでしょうか?

多くの場合は辞書に載っている発音記号にそった発音となると思いますが、そもそも英語ネイティブの発音も1つではありません。

アメリカ人であっても南部と北部の人では発音は異なります。

最も綺麗な発音と言われるイギリスではどうかといえば、イングランド、スコットランド、アイルランドで発音は驚くほど異なります。しかし、彼らにどれが正しい発音なのかと訊けば、自分の発音が正しいと言うでしょう。

TOEICですら、今では実社会に合わせてアメリカアクセント以外にも、イギリス、オーストラリアのアクセントも混ぜて使用しています。

それに加えて、上記の様に世界ではさまざまな国の人が英語を自分達の言葉として利用しています。つまり、これだけ英語が浸透した世界において絶対的に正しい発音というものは存在しません。

世界で使える英語力を身に付けろ

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世界で使われている主流の英語は、非ネイティブの英語です。そんな状況の中で初級者が教科書通りの発音を一所懸命長い時間を使って勉強するのはいかがなものでしょうか。

実践の場で、「私は、教科書通りの発音しか聞き取れないから、教科書通りの発音をしてください」なんて言っても、相手にされません。

世界で話されている英語の発音を理解できなくては、このグローバル社会で活躍することはできません。そういう意味ではフィリピンアクセントの英語を聞けるようにする訓練も大きな価値のある事と言えます。そのチャンスを逃してしまうのはもったいないです。

オーストラリアやアメリカに住んでいても、病院、不動産屋、大学に行っても非ネイティブのスタッフがいることがざらにあります。そして、彼らのアクセントが完璧である可能性は限りなく低いです。

そういう状況の時に、問題なく彼らとコミュニケーションができるスキルこそ目指すべきものです。

発音が良くなくても世界トップレベルで活躍できる

と言うと「本当にそうなのか?」という声が聞こえてきそうなので、1つ例をご紹介します。

英語を使うハイレベルな職場の例として国連があります。世界中から優秀な人材が集まる将に国際的な職場の代表格です。現在その国連のトップである事務総長は韓国人の潘 基文(パン・ギムン)氏です。

まずは彼のスピーチの動画がありますのでご覧ください。

いかがでしょうか。えっ!って思った方も多いかと思います。そうなんです、彼の発音はお世辞にも良いとは言えないのです。

このレベルの発音でも世界のトップが集まる国際会議でもしっかり通用します。

重要なのは発音より、文法・ボキャブラリー

では、彼の英語力が低いのかと言えば当然違います。彼が使っている単語、文法は高度なものが多用されていますので文章にすれば綺麗な英語となります。コミュニケーションとしては、こちらの方が圧倒的に重要なポイントとなります。

いくら良い発音ができたとしても、文法が間違っている、ボキャブラリーの数が少なすぎるという事では幼稚な英語と思われてしまいます。

特に初級者の場合は発音に多くの時間を割くのであれば、その時間を単語や文法の勉強に充てた方が圧倒的に使える英語力を身に付けられます。

そして、ある程度の英語力に到達したときに、更に発音を良くしたいということであればその時に集中して発音矯正を学べば良いのです。

講師の発音はそれほど学生の発音に影響しない

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そして、大人になって英語を勉強する場合、講師の発音は学生の発音にそれほど影響を及ぼさないという現実があります。欧米で語学学校に行った人の発音も、フィリピン留学で英語を学んだ人の発音もどちらもジャパニーズイングリッシュの発音の枠を出ていないことが大概です。

もちろん、一部の語学の才能がある人やものすごい努力をした人は別ですが、そうでない多くの人の場合はそこまで発音に大きな影響は及ぼしません。

もちろん、完全に影響がない事はないですが、仮に平均的なフィリピン講師の発音の影響を受けて彼らの発音となったとしても、その発音は世界で通用しますし、発音が良い事で世界からコールセンターが集まるフィリピンの発音は世界的に見てもクリアな発音と評価されていますのでご安心を。

気分転換に発音を勉強するのは有効

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もちろん、発音の勉強は完全に不要と言ってるわけではありません。フィリピン留学は1日平均8時間授業の集中授業ですので、マンツーマン授業で1日30分程度気分転換に発音の時間を組み込むのは良いかと思います。

ただ、その時も完璧な発音にする必要はありませんし、相当耳の良い人でない限りパーフェクトな発音にはなりません。ですので、80~90%程度クリアできればOKという感じで気軽に楽しみながら勉強するのがおすすめです。

また、自分が良く使うフレーズを中心にネイティブっぽい発音ができるようにするという方法もおすすめです。これだけでもちょっと英語が話せる感を得る事が出来て、モチベーションが上がりますので。

これから英語を勉強しようとしている方は、是非上記の事を踏まえて世界で通じる英語力を少しでも早く身に付けて頂ければと思います。

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この記事を書いた人

石原 智之

石原 智之

2006年にオーストラリアにワーキングホリデーで渡り、留学カウンセラーとなり3,000人超えの留学サポートを行う。2009年よりフィリピン・セブ留学手配を開始し、2013年にオーストラリア永住権取得。現在セブ島に常駐して、フィリピン・オーストラリア留学カウンセリング、現地サポートを担当。 » スタッフ紹介