フィリピン留学ブログ

【持ち物】留学のプロが教える失敗しないスーツケースの選び方徹底解説

留学で初めてスーツケースを購入しようとしている方も多いのではないでしょうか?

お店に行くと、サイズ・デザイン・構造・メーカー・価格などあまりにも様々な要素があり、簡単には選びきれない人も多いと思います。

また、数日から1週間ほどの海外旅行に行ったことはあっても、数ヶ月の長期に渡って海外に行くのは初めてという人は多いことでしょう。

筆者は留学エージェントの海外オフィスでの勤務時代に、スーツケース選びで失敗して苦労している留学生を大勢見てきました。値段もそれなりにするので、慎重に選んで欲しいところです。

この記事では、留学にあったスーツケースの選び方について徹底解説します。

1. 誤ったスーツケース選びをすると困ること

あまりよく考えずにスーツケースを買うと、使用中にトラブルが発生したり、不便に感じることがあるので注意が必要です。

  • 故障する
    スーツケースが閉まらなくなる、キャスターが壊れて持ち上げて運ばなければならなくなる、鍵が壊れて開かなくなるといったトラブルに見舞われることになります。
  • 荷物が入らない
    小さすぎて荷物が入り切らない場合や、スーツケース自体の重量が重すぎて満杯に荷物を入れると航空会社の重量規定を超過してしまうことがあります。
  • 大き過ぎる
    航空機に預けられる規定サイズを超過してしまったり、新幹線で専用席を事前予約 (東海道・山陽新幹線の場合)しなければなりません。また、満杯にすると重過ぎて疲れます。

2. スーツケースを選ぶ際のポイント

失敗しないスーツケース選びのためには、ポイントを押さえて選ぶことが重要です。

2-1. サイズ選びで失敗しない

スーツケースのサイズに特に規格はないので、製品によっても変わってきますが、大まかにS / M / L / LLで分けると下記の通りになります。実際の比較は容量 (リットル)と実寸値 (3辺合計)で判断してください。

サイズSサイズMサイズLサイズLLサイズ
容量40リットル未満40〜69リットル70〜89リットル90リットル~
目安2泊以下3〜5泊5~10泊10泊以上
機内持込×××
※機内持込は3辺合計115cm以下の航空会社が多い

留学で使用するとなると、LLサイズがオススメです。迷った場合は、航空会社の預け入れ荷物の規定サイズ (3辺合計158cm)を超えないもので最大サイズを買うというのもありです。

その理由としては、「留学の荷物を不足なく入れた状態で、少し余裕が出るサイズ」のためです。

  • 冬服を入れる時に備えて余裕があった方がよいため
  • 帰国時にお土産を入れて帰ってくるため

フィリピン留学のように夏服でよい場合でも、1週間以上滞在する荷物を詰めるとなるとMサイズで収まることは少なく、Lサイズで丁度、LLサイズでも少し余裕があるイメージです。

ホテル泊の旅行では、ホテルの備品やアメニティを使うことで荷物を大幅に減らすことができますが、留学は生活に必要な物は自前で準備しなければならず、どうしても荷物が増えてしまいます。

また、現地購入することで荷物を減らすことはできますが、現地の製品は質が悪かったり、日本人の感覚で納得がいく製品は案外割高なため、日本から持っていく判断をするケースは多いです。

なお、体格が小さい女性やお子様で、あまり大きなスーツケースは使いづらいという方は、サイズを落としてリュックと組み合わせるのもありです。

大き過ぎるサイズは要注意

空港にて大型のスーツケースはチェックインの際に預けることになりますが、各航空会社の規定により最大サイズが決まっています。多くの航空会社で縦・横・高さの3辺合計が158cm以下 (キャスターやハンドル含む) としていることが多いので、特段の事情がない限りこの規定に収まるサイズにした方がよいでしょう。

2-2. 素材はハードとソフトの2種類ある

スーツケースの素材は大きく分けると2種類あり、どちらもメリット・デメリットがあります。

ハードタイプ
ポリカーボネートやABS樹脂といったプラスチック素材でできているもの。日本では圧倒的にハードタイプが主流で、スーツケースというとこのタイプを思い浮かべる人がほとんど。

ソフトタイプ
クッション性のある生地でできています。小型のものは日本でも見かけますが、大型のものは滅多に販売されていません。しかし、海外では一般的で外国人旅行者がよく使用しています。

メリットデメリット
ハードタイプ・雨に強い
・衝撃に強い
・防犯面で有利
・重い
・荷物の出し入れがしにくい
ソフトタイプ・軽い
・荷物の出し入れがしやすい
・耐水性が弱い
・中に衝撃が伝わりやすい
・防犯面で劣る

とにかく軽量さを求める方、移動中も頻繁に開け閉めする方はソフトタイプが魅力的かと思いますが、堅牢性や防犯性、耐水性といった「中身が守られる」という点ではハードタイプが有利です。また入手のしやすさも考慮するとオススメはハードタイプです。

  • 海外の空港ではスーツケースの積み込みの際に雨ざらしにされることがある
  • 中に衝撃が伝わりにくいため、荷物が壊れにくい

2-3. 構造はフレームとファスナーの2種類ある

スーツケースの構造は2種類あり、どちらもメリット・デメリットがあります。

ハードタイプのスーツケースはプラスチックで成形されたシェルが2つ組み合わさることで箱型のカバンになっています。そのシェルが組み合わされる部分の構造に違いがあります。

フレームタイプ
シェルが組み合わさる部分に金属のフレームがある構造で、閉めた後にロックして開かないようにするもの。

ファスナータイプ
シェル同士がファスナーにて分離・結合することで開閉できる構造のもの。

メリットデメリット
フレームタイプ・内容物が強固に守られる
・防水性が高い
・無理やり開けるには工具が必要で防犯上有利
・重い
・強い衝撃を受けるとスーツケース自体が壊れることがある
ファスナータイプ・軽い
・歪んで衝撃を吸収するためスーツケース自体は壊れにくい
・歪むため内容物が押しつぶされやすい
・ファスナー部分から雨水が入る
・刃物でファスナーを切り裂いて開けられる

どちらも使った経験から言うと、ジッパータイプがオススメです。

  • 荷物が多い留学においては、スーツケースが軽量であることのメリットが大きいため。
  • エキスパンダブル (拡張) 機能がある製品があり便利なため。
  • 最近の主流で選択肢が多いため。
  • 防犯上はフレームタイプの方が優れるが、スーツケースをこじ開けられるほど治安が悪い国に行く人は稀なため。

柔よく剛を制すの“ジッパータイプ”

ジッパータイプはシェルが薄いために押すとベコベコと凹む製品が多く、結合部も布でできていることから、がっしりとした箱という印象がなく頼りないと感じるかもしれません。しかし、この柔軟性が衝撃を吸収してスーツケースを破損から守ることができます。

手前右から1番目・3番目がフレームタイプ、右から2番目・4番目・5番目はジッパータイプ

2-4. キャスターは重要

キャスターが2個のみのタイプと、4個ついているタイプがあります。LサイズやLLサイズのスーツケースをは、ほとんど4輪タイプですが、まれに2輪タイプもあるため注意しておきましょう。

キャスターの数走行方法メリットデメリット
2輪引く・走行音が少ない・重量が腕にかかるため疲れる
・他人にぶつけやすい
4輪押す&引く・重さを感じにくく楽
・混雑している場所でも取り回ししやすい
・特にない

4輪が圧倒的に楽で、使い勝手もよいため、断然4輪タイプをオススメします。

混雑している場所での2輪走行は気をつけて

小旅行や出張でも使える小型のスーツケースには2輪タイプも多く販売されています。この2輪タイプは視界外に荷物がある状態で引っ張ることになります。そのため、駅など混雑している場所や電車内など狭い場所では、人にぶつけたり、物に当てたりしやすく、周囲に迷惑をかけやすいため細心の注意が必要です。

キャスターは快適性を決める

粗悪なキャスターはすぐに転がりがスムーズでなくなりますが、良質なキャスターは滑らかに転がってくれるため快適性が全く違います。そのため、日本製の高性能なキャスターを使用していることをアピールしている製品もあるほどです。

2-5. 堅牢性 (頑丈さ) は重要

スーツケースはぶつけたりして、非常に乱暴に扱われるものです。そのため、スーツケースに求められる最重要な性能は“堅牢性 (頑丈さ)” と言ってもよく、有名スーツケースメーカーの広告では、いかに自社製品が頑丈かをアピールしているほどです。

空港での扱われ方
海外の空港ではスーツケースの積み下ろしの際に、放り投げられたり、床を滑らせたりと、お客さんの前では見せられないような乱暴な扱いをしています。新品であっても、一度国際線に乗っただけで、傷だらけになって返却されます。

キャスターの破損
階段でぶつけたり、空港職員に乱暴に扱われた結果、キャスターが壊れてしまうことがあります。大型のスーツケースは荷物を詰めると20kg前後になることも多く、それを持ち上げて運ぶことは大変な労力を要します。

ロックの故障
フレームタイプのスーツケースは、強い衝撃により閉じた状態を維持するロック機能が壊れてしまい、開きっぱなしになってしまうことがあります。この状態になるとテープでぐるぐる巻きにして応急処置するしかありません。

安価な製品は、この堅牢性で劣ることが多く、何度か使うと故障して閉まらなくなったり、ハンドルやキャスターが破損する、ファスナーの引手が取れるといったトラブルが生じるリスクが高まります。

そのため、長く使おうとなると、スーツケースブランドとして知名度があるメーカー品を購入するのがオススメです。このようなメーカー品は堅牢性・耐久性を重視して設計されており、各パーツも良質のものを使っているため壊れにくいです。さらに、故障時の保証や修理体制もしっかりしているため長期利用にも耐えられます。

破損してキャスターが無くなったスーツケース。ぶつけやすい突起物のため耐久性がより求められる

2-6. 重量は軽いにこしたことがない

同等サイズの大型スーツケースを持ってみると、ずっしり重たいものから、軽々と持ち上げられるものまで重さに差があります。

メーカーはいかに強度を保ちつつ、軽量化できるかを競って商品開発をしています。

これは、航空機の貨物室に預けることができる荷物の重量は決まっているためで、スーツケース本体が重くなればなるほど、詰められる荷物の重量は減ってしまうからです。

例えば、スーツケース1個あたり20kgまで預けられる飛行機に乗る場合、同じ容量のスーツケースで6kgの製品と3kgの製品があるとします。この場合、6kgの製品は14kgまでしか荷物を詰めることができませんが、3kgの製品17kgまで入れられます。

目安としてLLサイズでも5kg以下の製品を探してみることをオススメします。

荷物の重量が規定を超過してしまうと割高な追加料金を支払わなければならない

2-7. 施錠タイプ

鍵にも2種類あり、シリンダーキーとダイヤルロックです。

シリンダーキー
専用の鍵を差し込んで回し解錠します。鍵を持ち歩く必要があり、紛失した際に面倒です。

ダイヤルロック
あらかじめ設定した3~4桁の数字に合わせることで解錠できます。鍵の紛失の心配がないのがメリットです。しかし、総当りで全番号を調べることをすると誰でも開けることはできてしまいます。

フレームタイプの製品はシリンダーキーが多く、ファスナータイプの製品はダイヤルロックが多いです。

スーツケースの鍵は絶対に開けられないという確実なセキュリティではないため、簡単に開けられないための時間稼ぎができればよいと考えれば、紛失リスクがないダイヤルキーがオススメです。

TSAロック

アメリカの空港 (本土、ハワイ、グアム、サイパン)では、保安検査にて無許可でスーツケースを開けて調べることがあり、預ける際には施錠しないことが求められています。

しかし、TSAロックが付いている場合に限り、施錠していても検査官が専用キーを用いて解錠でき、検査後には施錠してもらえます。なお、TSAロックがないスーツケースを施錠したまま預けると、破壊して開封し検査されるため注意が必要です。

2-8. メーカーや価格について

有名なメーカーとなると、芸能人御用達とも言われているRIMOWA (ドイツ)、世界最大のメーカーSamsonite (アメリカ)、日本の鞄ブランドACEなどが挙げられますが、それ以外にも世界中のメーカー品が輸入されており、ネット販売のみの激安ノーブランド品まで幅広く販売されています。

有名メーカーともなると大型サイズで5万~10万円と高価ですが、ノーブランド品となると1万円を切る商品もあります。

一般に20,000円台からメーカー品が入手できますが、これ以上どんなに価格が上がっても基本性能や使い勝手はさほど変わらないとされています。メーカー品であれば品質やアフターサービスがしっかりしているため、長く使いたい人には失敗のない選択肢になると思います。

一方、10,000円前後の激安品となると、ノーブランド品もしくは鞄店のオリジナルブランドになります。必ずしも粗悪品とは言いませんが、ABS樹脂など重量面で不利な素材を使っていたり、様々な部分でチープな作りになっていることが見受けられます。ただし、予算面から最低限の性能でよい、今後いつ海外にいけるか分からないといった場合は、このような製品を選ぶのもありでしょう。

2-9. カラー・質感

お好きなカラーや素材の質感のスーツケースを買うことで問題はありませんが、以下のような特徴があるので参考にしてください。

黒やグレーなど暗い色
汚れや傷が一番目立ちませんが、多くに人が使っています。目印になるベルトやステッカーを用いると良いでしょう。

白など明るい色
ターンテーブルなどで使われるベルトコンベアのゴムで擦れた跡が付きやすく、綺麗な状態を保つのが難しいです。

黄色や水色など派手な色
他の人と被らないためにターンテーブルに荷物が出てきた時に発見しやすいです。ただし、赤 (ワインレッド含む)やオレンジはそれなりにいます。

素材の質感
ツヤがあるものは新品時の見栄えはしますが、傷が目立ちやすいです。一方、ツヤのないマット調のものは傷が目立ちにくく、劣化を感じにくいです。

3. 1ヶ月以下の短期留学の場合はレンタルもあり

スーツケースは普段の生活では利用しません。旅行や出張に滅多に行かないという人は、自宅のスペースを専有する存在になります。

スーツケースのレンタルサービスがあり、今回の留学のためだけに必要という方はレンタルも検討してみてもよいでしょう。1ヶ月レンタルしても、料金はLLサイズでも12,000円〜15,000円程度で、配送と返却時の集荷も行ってくれます。

レンタルは1回しか使わないのであれば、自宅のスペースを専有しないメリットも大きいです。ただし、価格面からすると激安品と比較すると悩ましい部分はあります。

留学時の持ち物については、下記のページにまとめていますので参考にしてください。

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失敗しないスーツケース選びについて、いかがだったでしょうか。

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