フィリピンネタ

麻薬王

元記事:AFP BB NEWS

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は15日、南部ダバオ(Davao)の麻薬取締局で、同国の麻薬王の一人と疑われる実業家のピーター・リム(Peter Lim)氏と面談し、面と向かって殺すぞと脅した。
犯罪に容赦しない姿勢を示しているドゥテルテ大統領は、このギャング映画さながらの奇妙な面談で「処刑するよ……始末するよ」と発言し、リム氏に麻薬から手を引くよう警告した。

日本でも話題になっているフィリピン版トランプことドゥテルテ大統領。犯罪者は超法規的に抹殺するといって絶大な支持を得て2016年7月1日から大統領になった人物。

ドゥテルテ氏は元ダバオ市長でダバオ市長時代も麻薬関係者などを容赦なく処刑して、ダバオを治安の良い都市にした実績があるので、結構本気なんだろうなあと思っていたのですが、想像以上に早くそして大きく動いています。

麻薬の売人が次々に自首している

地元のニュースによると、既に多くの麻薬の売人が自首しているようです。大統領は警察や自警団などに麻薬の売人を殺した場合は報奨金を出しているので、既に400人を超える売人が処刑されており、もう耐えられないということで自首を選ぶ売人が自首という道を選んでいるようです。

大統領に就任してまだ1か月経っていないのですが、麻薬関係ではかなりの効果を上げているといえます。

その他にもココが変わるようです

Rodrigo Duterte

その他にも、治安維持のために主に下記のようなことをフィリピン全土に実施すると宣言しています。

1.夜10時以降は未成年者は外出禁止 (保護者がいる場合は除く)
2.深夜1時以降は酒類販売禁止
3.夜10時以降はカラオケ禁止

ただ、問題もある

一見すると全て問題ないように思えます。僕個人的には全く困ることのないのですが、周りの人からはこれらを強引に進めればいろいろと問題が起こってくると心配する声が聞こえてきます。

未成年の外出禁止については、破った場合の罰則は親が投獄されるという大変厳しいものですが、フィリピンの貧民層の親は子供を保護するという考えがない家庭崩壊している家庭も多く、子供にとって家より外の方が安全であるという悲しい現実もあります。また、親を投獄した場合それに伴う問題も発生してきます。

収入を断たれた瞬間に生活に窮する

深夜1時以降の酒類販売禁止も、貧民街では夜中でも人が外にあふれており、道端のお店でずっと酒を飲んでいる光景をよく目にします。もちろん、これは良いことではないでしょう。ただ、これで生計を立てている人が数多くいるという現実があります。また、彼らの多くは貯金などなく、深夜のビジネスを禁止されれば、一気に生活に窮することになります。

新しい仕事を探せと言われても、彼らができる仕事はそう多くはありませんし、教育もしっかり受けられていない層なのであまりに酷だと思うこともあります。

夜10時以降のカラオケ禁止については、個人的には大賛成です(笑)フィリピンでは街中のあちこちに(ほぼ青空)カラオケ屋があり、朝から爆音でカラオケをしている風景があります。しかも、歌のうまい人が歌っているケースは稀なので基本的に通行人にとっては騒音以外の何物でもありません。

僕が住んでいるITパークも週末になると深夜まで生バンドが爆音でライブを複数個所で開いており、夜中まで部屋にいてもうるさいなあと思うことがあります(汗)

しかし、これも酒類販売禁止と一緒で、突然禁止となれば、彼らの収入源を断つことになります。やはり、新しい収入源の確保が必要です。

ドゥテルテ大統領のやり方には疑問が残る

ドゥテルテ大統領は本当にフィリピンの治安を良くして、良い国にしたいという高い志があるのだと思います。ここまでやれば自分の身も危ないのはわかっていますので将に命を懸けた政治を行っていると思います。

しかし、あまりにも急激な変化かつ、超法規的な殺人が許されてしまうのは法治国家としていかがなものかと思います。未開の地で起こっていることであれば仕方ないのですが、フィリピンは世界的にみれば中位に入る国です。治安が悪いというイメージがありますが、普通に生活していれば危険な目にあうことはそうそうありません(だからフィリピン留学がここまで人気になったのですが)。

フィリピン国民が支持をして大統領になったので、外国人の僕がとやかくいう資格はないのですが、地元に住みいろいろと現地の人と話していると、簡単に治安を良くするために、これとこれを無くせばいいという単純な状態ではないなと感じます。

フィリピンには日本のような手厚い社会保障はありません。収入源を削られた瞬間に生活に窮することが多いので、ぜひ多くの人が安心して生活し続けられる方法で改革をしてもらえたらと思います。

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この記事を書いた人

石原 智之

石原 智之

2006年にオーストラリアにワーキングホリデーで渡り、留学カウンセラーとなり3,000人超えの留学サポートを行う。2009年よりフィリピン・セブ留学手配を開始し、2013年にオーストラリア永住権取得。現在セブ島に常駐して、フィリピン・オーストラリア留学カウンセリング、現地サポートを担当。 » スタッフ紹介